ハイブリットビクス始めます
今、巷で話題の“サルコペニア予防”、“フレイル予防”を取り入れた「ハイブリッドビクス」始めます。
GMプロジェクトでは個々に合った機能訓練を行ってきました。しかし近年、筋力と栄養の重要性が話題になってきており、新しい機能訓練の在り方を職員全員で話し合ってまいりました。その結果、ハイブリッドビクス(機能訓練)へとたどりつきました。
ハイブリッドビクスとは?
元来行ってきた昇降・歩行・片足立ち・座位訓練等の機能訓練と、サルコぺニア予防,フレイル(フレイルティ)予防の考え方を取りいれ、融合させた全く新しい機能訓練の形です。
サルコペニアとは?
加齢と関連して筋肉量が低下し、筋力や身体機能の低下が起こる症候群のことです。もともと筋肉量は、40歳ごろから徐々に低下していきます。筋肉量が低下する年齢になったのにもかかわらず、適切な栄養摂取や運動をせずにいると、年齢を重ねるごとにその速度は加速していきます。
フレイル(フレイルティ)とは?
高齢期に生理的予備能力(体重減少・主観的疲労感・日常生活活動量の低下・身体能力、歩行速度の減弱・筋力、握力)が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、機能障害・要介護状態・死亡などの転帰に陥りやすい状態のことです。フレイルと診断された人の約3割が2年以内に要介護状態となっています。
フレイル、サルコぺニアは関連性が強い。
要因として、低栄養・サルコぺニア・基礎代謝低下・疲労、労力低下・筋力低下・身体機能低下・活動度低下・エネルギー消費量低下・食欲低下、食物摂取量低下の中で3つ以上該当したものです。
サルコぺニア,フレイル予防で必要なものは?
筋力は必要であることには変わりありませんが、筋肉形成に必要な栄養素(タンパク質)を摂取していかなければなりません。タンパク質をただ摂取するのではなく、ビタミン・ミネラルも同時に摂取していくことが大事になります。
タンパク質の多い食品とは?
食事:豆腐・納豆・油揚げ・おから 等
おやつ等の間食:プリン・アイス・ヨーグルト・魚肉ソーセージ 等
※上記だけではなく、肉・魚も摂取していくことが重要です。
1日にどのくらい摂取すれば効果がある?
- 卵・・・1個
- 牛乳・・・コップ1杯(200ml)
- ヨーグルト・・・120g
- 納豆・・・1パック
- 豆腐・・・50g
今後の快適な生活を送っていくには?
筋肉形成に必要な栄養素(タンパク質)を摂りいれ、有酸素運動を行うことで、フレイルのリスクを減らす事ができます。寝たきり生活が多い方は,座る時間を増やすなど活動量を徐々に増やしていくことをお勧めします。また引きこもり生活が多い方は、サークル活動,行事への参加,習い事等に、積極的に参加してみましょう。
筋力強化をしただけでは上手に立ち上がりが出来ない?
立つ動作で下半身の筋力は必要ですが、立ち上がりにくい(力が入りにくい)のは歯が合っているか(義歯の方は義歯が合っているか)を確認する必要があります。何か動作を行う時、歯を食いしばると力が入るため、歯が合っていないと力が入りにくいことがあります。力が入りにくいなと感じたら、義歯が合ってない可能性があるので、歯科受診を勧めてください。
そこで重要なのは・・・
タンパク質を摂取したうえでの下半身の筋力強化です。脂肪を燃焼させるための有酸素運動がとても重要になります。(例えば、ウォーキング・ジョギング等)
片足立ち
椅子、若しくは机を持ち左右1分ずつ、1日3回行いましょう。
(挙げた足が床につかない程度でOK)
スクワット
深呼吸を行うペースで、5~6回スクワットを1日3回行いましょう。
①肩幅より少し広めに足を広げて立ち、つま先は30度くらいずつ開きます。
②膝がつま先より前に出ないように、また膝が足の人差し指の方向に向くように注意し、お尻を後ろに引くように体を沈めます。
つま先立ち
ゆっくり3秒かけて、かかとを上げ下げしていきます。 椅子や壁に手を置き、背筋を伸ばし、足は腰幅に開きましょう。
ウォーキング
1日100歩ずつ増やし、無理のない程度に続けて行くことが大事です。最終目標は 1日8000歩と言われていますが、まずは5000歩を目安に歩行していきましょう。
サルコぺニア、フレイルと診断されないために
GMプロジェクトでは、栄養士の監修のもと、昼食・おやつ時の筋肉形成に必要なタンパク質(1日に必要な摂取量の半分)を摂取していただき、従来の機能訓練(下半身の筋力強化)に加え、歩行距離(歩数)も記録するなど、下半身の筋力強化を重点的に行っていきます。また、より長く在宅生活をおくっていただけるよう、自宅に戻っても簡単にできる筋力強化のアドバイスをさせていただきます。
最後に・・・
デイサービスがお休みの時は寝て過ごされていると言う声をよくお聞きします。これからも自分の力で歩いて過ごせるように、横になっていてもできる運動もありますので、下半身を動かすよう心掛けていきましょう。